手汗ってなぜ出るの?

手汗ってなぜ出るの?


フーフーです。質問です。手汗ってなぜ出るの?


人と手をつなぐとき、何となく気になる「手汗」。緊張したら出るもの? それとも体質?
実はこれ、身体からのサインだったりするんですよね。中国医学では「手のひらに出る異常発汗」として捉えます。また、一見ただの“汗かき”に見えても、実は「虚と実、どちらにも原因がある」と考えます。

まずは実証タイプから。
これは、体内に湿気が多く、気血があふれている状態。
もともとむくみやすく、水分をため込みやすい体質の方に多く見られます。
ちょっと動いただけで体内の気血が押し上げられ、行き場を失って“手からあふれ出る”のがこの手汗。「湿熱」タイプの方は、熱感を伴うベタついた汗になることもあります。

次に虚証タイプ。こちらは種類がとても多いです。
●まずは心虚。
心は“神志(しんし)”=精神をつかさどる臓。緊張に弱い方、プレッシャーに敏感な方は、気の動きが乱れて汗が出やすくなります。これが「緊張性手汗」の典型です。
●続いて脾虚。
脾は“固摂”といって、汗や血を体内にとどめておく働きをしています。これが弱ると、汗を閉じ込めておけず、ダラダラと手汗が出てしまいます。また脾は“昇清”という「上に持ち上げる力」もあるので、これが弱いと汗が下にたまって手から漏れてしまうわけです。
●さらに肺虚。
肺には“宣発(せんぱつ)”作用があり、気を体の表面に広げ、外に出す働きを担います。これが弱くなると、汗をうまく外に発散できず、偏った場所に出るようになります。手にだけ汗が出るのもそのサインです。
●腎虚も見逃せません。
腎は水の代謝と関係が深く、腎気が弱くなると体内の水がうまくさばけず、湿が溜まります。その湿が手から汗として出てくることがあります。
●そして最後に肝虚。
肝は“陽気の昇発”を助ける働きがあり、これが虚すると水を適切に巡らせることができません。結果として、手先への水分供給が不安定になり、汗が局所的に出やすくなります。

つまり、手汗とは「内なるバランスの崩れ」が皮膚に表れたもの。食べすぎ、冷たい飲み物のとりすぎ、過労、緊張、湿度の高い環境――どれもが手汗を悪化させます。

「体質だから仕方ない」と思わずに、自分の内側を整えることが、手のひらをサラッと保つ一番の近道かもしれませんね。

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