「味覚障害」について

「味覚障害」について

フーフーです。今回のテーマは「味覚障害」について。
最近、味がわからなくなったんです。なんだか何を食べても美味しくない気がして……という質問を受けました。

味覚の異常、それは五臓の不調のサインかもしれません。舌は体の状態を映す鏡。味がわからないというのは、心・脾・腎、そして肺や肝にまで関係する、身体全体からのSOSなんです。

◆ 舌は五臓とつながっている
中医学では、舌は「心の苗(なえ)」とされ、心の状態をよく反映するとされます。さらに、脾は味を感じる力=運化(消化・吸収)の源であり、腎は生命力と関連して津液を供給します。また、肺と肝の経絡は口や舌の周辺をめぐるため、全体の気血のめぐりが味覚と密接に関係しています。

味覚障害は、こうした五臓のバランスが崩れた時に起こります。たとえば以下のように。

◆ 五臓と五味の関係
心と苦味:心が弱ると「苦味」がわかりにくくなります。逆に、心火(しんか)が強すぎると、常に口が苦い感じになり、「辛味」への感覚が鈍ることも。

脾と甘味:脾が虚すると「甘味」が分かりにくくなり、食べ物に味気なさを感じます。また、脾虚で湿が停滞すると舌苔が厚くなり、味が伝わりにくくなります。

肺と辛味:肺の宣発が弱いと「辛味」が感じられなくなります。風邪の初期などで味覚が鈍るのは肺の防衛機能が低下しているサインです。

腎と鹹味(塩味):腎は鹹味(かんみ/しおからさ)を司ります。腎虚があると、塩味を必要以上に求めるか、逆に過敏になることもあります。

肝と酸味:肝気が鬱滞すると、酸味に過敏になり、少しの酸でも強く感じたり、逆に味を感じづらくなることもあります。

◆ 養生アドバイス
舌苔チェックを習慣に:舌苔が厚すぎる・乾きすぎている・剥がれているなどの変化がある場合は、五臓の気血津液の乱れを疑いましょう。

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