発達障害と感覚過敏

発達障害と感覚過敏


フーフーです。発達障害と感覚過敏について質問です。とくに音に敏感で、ある特定の音がどうしても耐えられないんです。これって、体のどこかが関係してるんでしょうか?

あります。中国医学では「音」は五臓に響くものとされており、特定の音が特定の臓を刺激して過敏反応を起こすと考えます。さらに、皮膚の宣発作用が弱っていると、気血がうまく体外に発散できず、感覚が内側で暴走してしまうのです。

◆ 感覚過敏は気血の「閉塞」から
本来、肺の宣発作用によって、気血は皮膚を通じて外に向かって巡ります。この宣発がうまく働いていれば、五感からの刺激は受け流せる程度に調節され、精神も安定しています。
しかし、宣発作用が低下していると、気血が内にこもりやすくなり、感覚や情動が内部に溜まりやすい状態になります。このような状態で特定の刺激が加わると、その「出口のない圧力」が一気に局所へ向かい、過敏反応を引き起こします。

◆ 音は五臓を揺らす
中国医学では、「音は五臓に通ず」と考えます。
○怒る声・大きな音 → 肝を揺らす:肝は疏泄を司る。音で怒りや緊張が高まると、肝気が上逆し頭痛・過敏などを誘発。
○笑い声・高音 → 心を揺らす:心は神志を主る。驚いたり、集中できなくなることが多い。
○歌声・旋律 → 脾に響く:思慮過度な人は旋律で内省的になりすぎることがある。
○泣き声・低音 → 肺に通じる:肺は気を主る。悲しみや呼吸への反応が出やすい。
○うなり声・重低音 → 腎に響く:腎精が不足している人は、恐れや不安で過敏に反応。

このように、音によって五臓の気が刺激され、個々の体質や虚実によって過敏症状が生じるのです。

◆ 五情と音の共鳴
また、音とともに生じる感情(五情)も連動します。怒・喜・思・悲・恐の五情は、音の波とリンクしやすく、精神的な未消化(情志の結滞)があると、音に引き金を引かれて爆発することがあります。

◆ 養生アドバイス
皮膚の宣発を促す:ゆっくりとしたストレッチや軽い発汗運動で気血を外に巡らせましょう。
肺・肝のバランスを整える香り:柑橘類やミントなど、軽く昇る芳香で感覚を落ち着けるのも有効です。
耳からの刺激を最小限に:音の原因を避けるだけでなく、自分の「五臓」が弱っていないかもチェックしましょう。
感覚過敏は、気血の停滞と五臓のアンバランスからくる、身体からの大切なサインです。音を避けるだけでなく、体内の気の流れを整えてあげることが根本の改善につながります。

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