ドライアイって目だけの問題ですか?

ドライアイって目だけの問題ですか?

フーフーです。今回は「ドライアイって目だけの問題ですか?」という質問をいただきました。

目薬をさしても治らない——。その理由を、中国医学では五臓と経絡の関係から考えます。
■ ドライアイは“目の乾燥”ではなく“気血の渋滞”
ドライアイには二つのタイプがあります。
ひとつは、体内に熱がこもって目に上昇するタイプ。
春先や季節の変わり目、顔だけほてる時期に多く見られます。皮膚が冷えて発汗できないと、熱が上にのぼり、目の表面の津液(涙)が乾いてしまうのです。
もうひとつは、もっと深いところから来る気血不足・経絡不通タイプ。
胃や腎が弱っていて、目に栄養を送る力が足りないと、涙そのものが作れなくなります。これが慢性的なドライアイの原因になります。

■ 経絡からみたドライアイの仕組み
目には「胃経・膀胱経・小腸経・胆経」が通っています。
そのため、これらに関連する臓腑が滞ると、目の気血の循環が悪くなります。
・胃経:食べすぎや胃熱で津液を消耗すると、目の潤いが失われる。
・膀胱経:体内の水が滞ると上に熱がこもり、目が乾く。
・小腸経:血の循環を担い、血虚による乾きに関係。
胆経:ストレスで肝胆が滞ると、目の脇が張って乾く。
つまり、ドライアイは「どこかの経絡で気血津液の通り道がふさがれているサイン」なのです。

■ 養生のすすめ
食養生:山芋・黒ごま・クコの実・枸杞茶・ブルーベリーなどで肝腎を養いましょう。
ツボ養生: ・睛明(せいめい)…目頭のツボ。血行促進。
・太衝(たいしょう)…肝経の要穴。気滞を解消し、目の奥の重さを軽減。
・合谷(ごうこく)…気の巡りを整える万能穴。
生活習慣: 温タオルで目元を温めて経絡を開き、目を休ませる時間を1日3回。
また、睡眠不足やパソコン作業のしすぎは、肝血を消耗します。

■ まとめ
ドライアイは“目の表面の乾き”ではなく、“体全体の気血津液の流れの乱れ”のあらわれ。五臓と経絡のバランスを整えることで、自然と潤いが戻ってきます。「目薬で潤す」のではなく、「体の中から潤す」——これが中国医学の考えるドライアイの治し方です。

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