スワイショウって本当にいいの?

フーフーです。「スワイショウって本当にいいの?」という質問をいただきました。

ゆったり腕を振るだけの簡単な運動に見えますが、実は中国医学の理にかなった全身の気血調整法です。
■ スワイショウとは
スワイショウ(甩手)は太極拳の準備運動としても有名です。「甩」は“振る”“放つ”という意味で、手を振ることで体内にこもった気を外に放出し、清らかな気を取り込む動作です。呼吸とともに気の昇降出入を整える、まさに「動く気功」です。
■ 肩甲骨を動かす=六陽経を開く
両腕を前後に振ることで、肩甲骨が自然に開閉します。肩甲骨は六本の陽経(大腸・小腸・胃・三焦・膀胱・胆経)が交わる要所。ここが動くことで全身の陽気が巡ります。
* 胃経が通ると顔面部の血流が改善し、美肌や消化機能の活性化につながります。
* 膀胱経が開くと背部の滞りが取れ、腰痛・むくみ・冷えの改善に。
* 小腸経が流れることで、血液が浄化され、心の安定にも役立ちます。
つまり、腕を振るだけで「陽の気」を全身に分散できるのです。
■ 肺を鍛え、呼吸を整える
スワイショウのもう一つの効果は呼吸の調整です。自然に呼吸が深まり、肺の宣発粛降作用が高まります。それにより、濁気(二酸化炭素や老廃物)を排出し、清気(酸素や生命力)を取り込みます。
この“呼吸の通り道”が整うことで、心の安定と集中力の回復にもつながります。
■ やり方(基本)
1. 足を肩幅に開き、膝を軽く曲げます。
2. 両腕を脱力し、自然に前後に振ります。
前に振るときは息を吸い、後ろに振るときは自然に吐く。
3. 腕を振るたびに、腰と肩甲骨を軽く回すように。
4. 1日100回を目安に。慣れたら200回、300回と増やしてもOK。
ポイントは「力を抜く」こと。気血は滞りがあると動きません。柔らかく、自然体で行うのがコツです。
■ 養生のまとめ
スワイショウは気血を整え、陽気を巡らせ、呼吸を深める万能の運動です。
朝に行えば陽気の流れを助け、夜に行えば一日の疲れを放出して安眠を促します。
現代の「座りっぱなし」生活こそ、この“手を振るだけの養生法”が必要なのです。
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